今から30年前、私は山形県内の某病院でディープな2年間を過ごしました。毎日みーつまる：身につまされるのでなく便秘、あすこわい：明日が怖いのでなく足がだるい、などと山形弁で真剣勝負。そして湯さはいってソバ食ううちに、山形大好き人間になっていました。昨年は県のこけし工人さんを招聘し、高岩寺で復興支援イベントを開催するご縁もありました1。
さて、当時残念に思ったことは、患者さん達がタバコで体を壊す一方で、葉タバコ耕作で細々と生計をたてている農家もいる、という悲しい現実でした。今では国内のタバコ製品も９割が輸入葉タバコに由来しますが、隠されたタバコの害悪ははかりしれません。葉タバコ生産国ではタバコ産業による狡猾な労働搾取や小児労働が横行し、子供は葉タバコを摘みに追われて学校に行けず、ニコチン中毒「緑タバコ病」で亡くなっているというのです2。 タバコ問題は人権と環境の問題でもあり、受動喫煙防止と禁煙だけでは終わらないのです。
そこで私は「タバコのない世界」の実現を思念しながら、講演で唄って踊って禁煙伝道師のクローンをつくることをめざしてきました。いつか願いがかなうことを祈りつつ・・・
さて、今日は山商卒の人気歌手・朝倉さやさんをはじめ、皆様とお会いすることを楽しみにしています。『山形魂』がヒット中の山口岩男3さんに授かった『ちょすなず 袖崎哀歌』の替歌『吸うなず 馬見ヶ崎哀歌』をご披露しますね。私は講演活動を通して、タバコのない世界の実現を思念しながら、唄って踊って目の前の人を笑顔にし、禁煙伝道師のクローンを創ることをめざしてきました。その積み重ねがいつかタバコのない世界への原動力になることを願っています。

天童出身の山口岩男さんに授かった替え歌の禁煙歌『吸うなず 馬見ヶ崎哀歌』をご披露できればうれしく思います。